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スタッフブログ

CCVウェルフェアができるまで・・・

2020.06.01

NPO法人設立後、福祉サービス事業設立準備室を開設しました。そこから、建物とスタッフ探しです。建物は鹿沼市より空き施設を借りることができました。準備は全て、保護者仲間とその家族、フリースクールの生徒さんたちがボランティアで行いました。週末は、家族総出で空き施設の片付けをしていました。大変でしたが、仲間と力を合わせて作業する日々は楽しく充実していました。片付けと並行して、スタッフ(サービス管理責任者)探しと資金集めも行いました。実績がないので融資は受けられませんでした。障害を持つ子の保護者仲間が運転資金も貸してくださいました。不思議な出会いも重なり、スタッフも揃いました。「違いを認め合い、共に生きる」を目指す素晴らしい仲間たちです。

保護者仲間も職員として働くことになりました。職員としては素人なので、福祉畑の職員から色々福祉の事を教えてもらいました。研修にもたくさん行きました。そうするうちに最初は自分の子供達のためだった活動から、生きにくさを持った全ての人のためにと変わってきました。

自閉スペクトラム症に関する勉強をする程、専門性の高いサービスを提供している事業所が少ないことにも気がつきました。長男が統合失調症を発症した理由もなんとなくわかってきました。自閉スペクトラム症の特性を理解して幼少期から適切な対応をしていればこのような二次障害は起きなかったと思います。

アメリカノースカロライナ州立大学で研究されているTEACCHプログラムのコアバリューを知った時、長男が幼い頃から出会っていれば違った現在があったかもしれないと思いました。栃木県で実践している事業所がないか調べましたが、栃木県内にはありませんでした。当時は梅永雄二先生が、宇都宮大学で、ゼミ生のために障害を持つ子供の保護者との情報交換の場として「梅永サロン」を定期開催されていました。そこで梅永先生から、TEACCHプログラムのことを教えて頂きました。そしてゼミ生の皆さんからも自閉スペクトラム症に関することをたくさん教えていただきました。自閉スペクトラム症などの発達障害に関して専門性の高いサービスを提供できる事業所になりたいと思いました。

CCVという法人名ですが、設立当初は、クリエイティブコミュニケーションビレッジ(Creative Communication Village)でした。新しいコミュニケーションや価値観を創造し、多様性を認め合うビレッジを創りたいという夢を持って付けた法人名でしたが、法人名が長すぎて書類等に書ききれないことが多く、頭文字をとってCCVとなりました。

開所式は、4月なのに雪が降る寒い一日でしたが、フリースクールの生徒さんたちの演奏で歌を歌ったり、来賓のみなさんと大きな輪になって踊ったりと、CCVらしい開所式でした。教育と福祉の枠を超え、地域に踏み出した最初の一歩でした。