スタッフブログ
Borderlessなかかわりから生まれる学び
CCV大学の目指すところは「異年齢」「異文化」の多様な交流から新しい価値を発見することです。
今まで自分の中で大切にしてきた規範や正しさ、信念やポリシーに揺らぎを与え、自分の生き方やあり方を大切にしながらも、その先に新しい価値を再構築していけるようなかかわり合いをつくる。それがCCV大学の学びです。
人は些細なことで人と人を比べたがる生き物ですが、多様な人々との交流の中では、違っていることが普通の世界なので、小さな比較の物差しが働かないことが多く、それぞれを新鮮な存在として尊重し、むしろ補い合おうとする心が働くように思います。
お年寄りと共にいて暮らしの知恵を学ぶ、かつての歴史を知る、幼児や乳児と共にいて何も考えず走り回る姿から、自分の幼い頃の記憶を思い出す、障害のある方と芸術活動をして自分の中の純粋な感覚を取り戻すなどの現象が起きてきます。
学校や社会の中で人と比べて他者評価を受け、自己評価をしてきた私たちが、評価のない世界で自分本来の命の輝きに戻り、生きていく意味を見直す。誰とも比べずに生きて生かされてきた喜びにほんの少しでも気づけるようになりたい。そんな時間を皆で過ごしたい。その思いから気軽に出向けるキャンパスを地域の中に散りばめました。
点在するキャンパスは、多様な人とのかかわり合いとともに鹿沼の豊かな自然の営みを味わうこともできます。花やハーブ、果樹、お茶や綿を愛でるガーデンや農場があり、季節ごとの恵みを堪能しながら人との会話を楽しむ。芸術活動に没頭する。天才さんたちの活動を観て笑顔になる。そんなコミュニティーづくりの拠点です。
鹿沼に来た移住者の皆さんが「鹿沼は空が広いなあ」「水が美味しいのでびっくり。」「駅を降りた瞬間の緑のにおいが好き」と言ってくれます。そのような地域で暮らし、地域の自然と人をつなげ、活力を生み出す表現活動をたくさん計画していきます。集う人たちのアイデア次第でどのようにも進化し続ける活動です。素敵なご提案をお持ちの県外のアーチストさん、プランナーの方々にも気に入っていただき、定期的に足を運んでくださっています。
今、引きこもり100万人と言われ、子供の7人に1人が貧困と言われる時代になってしまったこの国に、さらに世界を変えてしまうコロナ禍が追い打ちかけ、何もしないでいると人々の孤立化は加速し、うつ状態が蔓延してしまいます。
そんな大転換の時代だからこそ、このボーダーレスな学びから、新しい価値に気づき、新しいつながり方を増やし、広げていきたいと思っています。
リモート参加も大歓迎です。現在、オンラインで外国の方との交流会が盛り上がっています。異文化交流の中で日本では発達障害とされる方が、恥ずかしがらずにたくさん話し、質問してくれるので大人気です。
また誰とも話せない中学生とのコミュニケーションでは、不登校歴の長い若者がパソコン画面で趣味の蔵書を見せ合いながらマニアックな話題で力づけてくれています。
地域に根差したキャンパスとオンラインだからこそできる広域な活動、双方の利点を生かしながら「新しい学び方」を展開していきたいと思います。